【PCレビュー】小型ながらハイエンドVR体験が可能デスクトップPC『ROG G20CB』

2016年11月30日 10:56
良質なVR体験をするためには高いスペックのPCが必要になりますが、具体的にどのようなPCを購入すればいいのかと言った意見も多く聞かれます。Mogura VRでは、VR向けのPCで実際に様々なソフトを動かし、動作するのか、そして使用感はどうかといったレビューを行っています。
今回取り上げるのは、ASUSのゲーミングPCブランドR.O.Gシリーズから発売されている「ROG G20CB」。CPUはi7を、GPUはGTX1080を搭載したモデルになります。
スペックは以下の通りです。
OS Windows 10 Home 64ビット
CPU インテル Core i7-6700 プロセッサー(8MBキャッシュ, TB時最大2.0、オーバークロック最大4.0GHzまで可能)
グラフィックス GeForce GTX 1080 8GB
メモリ 32GB
SSD 256GB PCI Express 3.0 x4接続
HDD 3TB
光学ドライブ ブルーレイディスクドライブ(BDXL対応)
チップセット インテルH170チップセット
電源 230W + 130W
外部インターフェイス USB 3.0(Type-A)×2[前面]DisplayPort×3,HDMI×1,DVI-D×1,USB3.1(Type-A)×2,USB3.0(Type-A)×2,USB2.0(Type-A)×2[後面]
価格 296,784円(税込)


本体サイズは幅約104mm×高さ340mm×奥行き約358mmと、デスクトップPCとしては小型の部類に入ります。


正面にはLEDが入っておりユーザーが光る色を自由にカスタマイズすることができます。


ACアダプターが2個付属していますがアタッチメントにまとまった状態で入っておりコンパクトに使うことができます。
ベンチマークテスト

『FF14蒼天のイシュガルドベンチマーク』、『SteamVR Performance Test』、『3DMark:TIME SPY』、『VR Mark』の計4種類のソフトを使って行いました。また、グラフィックスドライバーはGeForce375.70Driverを使用しています。
『FF14蒼天のイシュガルドベンチマーク』
最初は『FF14蒼天のイシュガルドベンチマーク』です。設定は「DirectX11」・「1980×1080」・「フルスクリーン」の最高設定でテストしています。


スコアは「16731」で非常に快適という結果になりました。
『SteamVR Performance Test』
続いては『SteamVR Performance Test』です。このソフトはSteam上で配信されているHTC Viveがどの程度動くのかをテストすることができるというもの。無料で配信されています。


平均史実度は「11」、非常に高いから下がることなくVRレディという結果に。
『3DMark:TIME SPY』
3DMarkはFuturemark社が開発したベンチマークソフト。グラフィックボードの比較などに使用されています。DirectX12に対応した「TIME SPY」を使用してテストを行います。


スコアは「6260」とOculus RiftやHTC viveの動作基準の目安である「3362」を3000ほど上回る結果になりました。
『VR Mark』
『VR Mark』は『3DMark』を開発しているFuturemark社製のVR用ベンチマークソフト。標準的なVR体験が可能かどうか計測する「Orange Room」とハイエンドなVR体験ができるかを計測する「Blue Room」の二種類があります。今回は「Orange Room」でのテスト結果となります。


スコアは「8167」とVR Ready PCの基準である5000を3000ほど上回る結果に。「VR Ready PC」、「High-end PC」、「Premium high-end PC」という3種類の目安の中では「Premium high-end PC」に近い位置づけになりました。
実際にVR機器を動かしてみた

今回はHTC Vive向けにリリースされている『Everest VR』と『NVIDIA VR Funhouse』の2種類のソフトを使って動作テストを行いました。fpsの計測は『Fraps』を使用して行っています。
Everest VR
https://www.youtube.com/watch?v=GNcFlRk9M4g
『Everest VR』はリアルなグラフィックで構成されたエベレストを登山する体験。天候効果や見た目の綺麗さなどグラフィックの設定を細かく調整できます。




CG特有のギザギザを減らす「Supersampling」では最低の100から最高の200まで変更しても90fpsを保っていました。頂点とポリゴン数を変更する「Multires」では
、ポリゴン数が少なく描画負荷の低い3からポリゴン数が多く描画負荷が高い1まで選択することができます。設定3では90fpsを保っていましたが、設定2では70~80fpsという場面もありました。設定1では45fpsという結果に。
NVIDIA VR Funhouse
https://www.youtube.com/watch?v=0Ao_uAb6Jkw
『NVIDIA VR Funhouse』はグラフィックボードのメーカーであるNVIDIA社が開発したサンドボックス型のVRコンテンツです。高性能の物理エンジンを使用しており、炎の燃え方やボールの弾み方などがリアルに表現されています。




このソフトには「Low」、「Medium」、「High」の3つの設定があり、グラフィックの設定によりエフェクトの表現方法などに違いが出てきます。「Low」設定ではGTX1060、「Medium」はGTX1080、「High」はGTX1080 SLIが最適な設定とされています。「Low」と「Medium」では90fpsを保っていました。「High」では45fpsという結果に。
総評

ROG G20CBは外寸が10cm×34cm×35.8cmとデスクトップPCの中では小型の部類に入る筐体です。しかしGTX1080やGTX1070などのグラフィックボードを搭載することが可能でハイエンドなVR体験をすることができます。
本体サイズが小さいので自宅でのVR体験はもちろんのこと展示会などでデモをする場合でも場所を気にせずに使用できる製品です。

FF14 RMT